中古車の車両情報に書いてある「車検」について解説!
結局どれが得?
中古車をお得に購入するには、車両本体価格だけではなく、車検費用等の諸費用を含めた総額で判断することが重要です。しかし、中古車の車両情報には「〇年〇月」、「車検整備付」、「車検整備別」といった車検表示があり、車検の経験がない初めてクルマを購入する方には分かりにくいでしょう。この記事では車検の基本から、車検表示それぞれの意味や、メリットとデメリットを解説していきます。
1.そもそも「車検」って?法定点検と違うの?
そもそも車検にはどのような目的があるのでしょうか。車検とは自動車検査登録制度の略称で、車両の安全性確保と公害を抑制するために制定された制度です。一定の保安基準を満たした車両であるかどうかを検査して、合格した車両のみが公道を走ることが許可されます。車検に合格すると車検証(自動車検査証の略)が交付され、車検証がない車両は公道を走ることができません。違反すると6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金と、違反点数6点の罰則が科せられます。
対象となる車両は小型特殊自動車を除く自動車や、排気量250cc超のバイクです。これらの車両の所有者は定期的に車検を受けることが義務付けられています。車検が必要になる期間は車種ごとに異なりますが、一般の自家用車やバイクの場合、新車登録時は3年、2回目以降は2年です。
車検と似たような制度で法定点検というものがありますが、車検とは何が違うのでしょうか。法定点検も法律で定められた制度です。車両が安全に故障なく走れるかどうかを点検・整備するために行われます。1年ごとに実施する「法定12カ月点検」と、2年ごとに実施する「法定24カ月点検」の2種類ありますが、法定24カ月点検は車検と同時に実施するのが一般的です。車検との違いは、法定点検が安全のための点検と整備が目的である一方、車検は公道を走るための検査と許可が目的だという点です。
2.車検時にかかる費用とその内訳
車検時にかかる費用は大きく2つに分けられます。1つ目は国に支払う「法定費用」です。法定費用には自動車重量税、自賠責保険料、印紙代が含まれます。金額は車両の種類や重量、年式(新車からの経過年数)で決まるため、車検を受ける場所に限らず一定の料金がかかります。2つ目は車検を依頼する業者に支払う「点検・整備費用」です。法定24カ月点検の点検・整備料金や車検の代行手数料が含まれます。金額は車検業者や整備内容によって異なり、点検の結果、部品の交換などが必要になれば、その分の費用も加算されます。
法定費用は約3~7万円程度、点検・整備費用は数万円~10万円程度が相場です。法定費用は自賠責保険料を除いて車検を受ける場所に関わらず同じ金額になりますが、点検・整備費用は安い業者を選べば、車検にかかる合計額を安く抑えられます。いずれにしても車検は大きな出費になるため、あらかじめ準備しておくことが大事です。
なお、車検を受けられる場所は販売店、車検専門業者、ガソリンスタンドなどがありますが、自分で車検を通すユーザー車検という手段もあります。ユーザー車検は自分で車両の整備を行い、運輸支局へ車両を運び検査を受ける方法です。手間はかかりますが、点検・整備費用や手数料がかからないため、車検費用を大幅に節約できる可能性があります。
3.中古車の車両情報の見方!「○年○月」「車検整備付」「車検整備別」?
中古車の車両情報に記載されている車検表示には以下のような意味があります。「○年○月」という記載はいわゆる「車検付き」車両のことです。記載されている日付まで車検が残っているため、購入時に車検費用はかかりません。ただし、次の車検の期限が迫っている場合があるので、車検満了日の確認が必要です。
「車検整備付」は販売時点では車検が切れている車両ですが、車両本体価格に車検整備費用(乗用車は法定24カ月定期点検整備、商用車等は法定12カ月定期点検整備)が含まれています。この車両を購入すると、納車までに車検を通し引き渡してくれるので、自分で車検を受ける必要はありません。ただし、諸費用【保険料(自賠責保険料)、自動車税、自動車重量税などの法定費用、購入時に最低限必要な登録代行費用】は別途必要です。中古車の車検の有効期間は通常2年なので「車検整備2年付」という表示も同じ意味です。
「車検整備別」は「車検整備付」と同様に、販売時点で車検が切れている車両ですが、車両本体価格に車検整備費用が含まれていません。したがって、車両本体価格とは別に車検にかかる費用が必要になります。「車検整備別」の場合も、購入すると販売店側で車検を通してから納車されるので、自分で車検を受ける必要はありません。「車検整備なし」は車検が切れている車両に車検整備を実施しないため、購入後に別途車検整備を実施して車検を通さなければ、公道を走ることはできません。「車検整備別」は販売店で車検を実施してくれますが、「車検整備なし」は自分で車検整備を実施して車検を受けるのが前提です。
4.それぞれの状態のメリット・デメリット
中古車の車検表示の意味は前述したとおりですが、それぞれの違いを理解しやすいように、車検表示ごとにメリットとデメリットを説明します。
4-1.「○年○月」
「○年○月」という記載のいわゆる「車検付き」車両のメリットは購入後に車検を通す必要がないことです。車検時にかかる重量税などの法定費用が、次回の車検までかからないので、追加費用も抑えられます。ただし、車両本体価格には車検の残り期間分が含まれているため、その分価格が高めに設定されているのが一般的です。注意点としては、納車後すぐに車検を迎える車両があることです。「車検付き」の中古車を購入する場合、かならず車検の残り期間を確認しておきましょう。車検の残り期間が短い場合は、車両購入費用とは別に、車検にかかる費用を用意しておく必要があります。
また、車両の整備状況は「法定整備付」・「法定整備別」・「法定整備無」で表示されています。納車までに法定12カ月定期点検整備を実施し、その整備に必要な費用が車両本体価格に含まれている場合は「法定整備付」、法定12カ月定期点検整備は実施するが、この整備に必要な費用が車両本体価格に含まれていない場合は「法定整備別」、納車までに整備を実施しない場合は「法定整備無」と表示されていますので、こちらの表示も確認した方が良いでしょう。
4-2.車検整備付
「車検整備付」のメリットは、車検を新規に取り直した直後に納車してもらえることです。自分で車検を受けたり、依頼する場所を探したりする手間も省けます。車両本体価格には、車検取得のための整備費用が含まれているため、車検にかかる余分な費用を検討しなくて済むので安心です。
デメリットは車両本体価格の中に整備費用が含まれるため、価格がその分高めに設定されている点です。「車検整備を含めた価格が安いのか、それとも高いのか」というコストパフォーマンスの判断が難しい点もデメリットになります。購入後、いきなり車検という手間を省きたい方におすすめです。
4-3.車検整備別
「車検整備別」のメリットは、「車検付き」、「車検整備付」に比べて車両本体価格が安いことです。「車検整備付」と同じように、12カ月または24カ月定期点検整備後に車検を通して納車されるため、当面は車検を通す必要はありません。デメリットは車両本体価格が一見安く見えますが、車検にかかる追加費用が発生するため、総額が予測しづらい点です。
4-4.車検整備無
「車検整備無」のメリットは「車検付き」、「車検整備付」、「車検整備別」に比べて最も車両本体価格が安いことです。車検費用が別途かかりますが、自分で車検を行うユーザー車検を選択すれば、費用を格段に安くできる可能性があります。
デメリットは購入後に、車検を自分で行う手間がかかることです。車検が切れた車両を車検場所まで移動するには、仮ナンバーを発行して自分で運転して行くか、業者に依頼して移動してもらう必要があります。また、車検時に機関部などの故障が発覚し交換が必要な場合は、大きな費用がかかる可能性もあります。車検費用は一律で決まっておらず、いくらかかるか分からないため、車検も含めた総額が割高になってしまうという可能性があるデメリットといえるでしょう。
「ORIX U-car」ならほとんどが「車検整備付」
中古車の車検状態にはそれぞれメリット・デメリットがあります。しかし、中古車や整備に詳しくない方には「車検整備付」が一番安心な購入方法といえるでしょう。もし「車検整備付」に魅力を感じるのであれば、「ORIX U-car」での中古車選びをご検討ください。当社の中古車は、ほとんどの車両が「車検整備付」です。車検を受けて納車するため、次の車検までの期間が長く当面の間心配はありません。
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